茅ヶ崎の皆さん、こんにちは。茅ヶ崎市議会議員の木山こうじです。
9月議会において僕が一般質問した中で、
緊急事態宣言下で出産されたご家族への対応について行政側に質問した際のやりとりをここに掲載させていただきます。
特別定額給付金に関連した市独自の施策について。
【木山1問目】
外国人をはじめ、令和2年4月27日時点で住民基本台帳に登録されている人を対象に、国は一律10万円の特別定額給付金を支給いたしました。本市においてもこの特別定額給付金事業に関して、総合体育館内で職員総動員で連日連夜対応されたことは記憶に新しく、結果、100%に限りなく近い支給率になったということで、作業に当たられた職員の皆さんに心から感謝するとともに、心からお疲れさまでしたとお伝えしたいと思います。
新型コロナウイルス感染症による未曽有の世界的パンデミックにより、国民の安全・安心が著しく脅かされた中、今回のこの特別定額給付金10万円の支給は、国民の生活の大きな支えになったことと思います。しかしながら、基準日はあくまで令和2年4月27日であり、緊急事態宣言下であった4月28日以降に生まれた新生児は対象ではありません。県内で言いますと、鎌倉市や厚木市では、緊急事態宣言下で出産され大変な思いをされた方々への支援として、4月28日から5月末までに生まれた新生児に対して、国と同様の10万円を給付いたしました。厚木市に関しては、国の給付対象世帯との均衡や経済負担の軽減を図る目的で、4月28日から5月31日生まれまでの約130名の新生児に対し10万円を支給し、さらに本市同様、児童扶養手当を受給している独り親世帯に対しても5万円を支給いたしました。私も一子育て世代として、厚木市や鎌倉市の判断は大変評価するところではありますが、それに関して本市では同様の支援を行うといった検討はされなかったのでしょうか、また、検討されたのであればなぜ実行しなかったのか、その点について伺います。
【市長答弁】
特別定額給付金は、4月27日を基準日とし、基準日に本市に住民基本台帳に登録されている方を対象としていますが、近隣では独自の制度として、基準日以降に生まれた新生児を対象に特別定額給付金と類似の対応を行っている自治体があることは認識しております。新型コロナウイルス感染症対策は、感染拡大防止対策から緊急経済、生活対策、新型感染症強靭化対策と必要な分野も広く、また、中長期間にわたる対応が必要と想定されております。本市では、限りある財源の中で最大の効果が得られるという視点から新型コロナウイルス感染症対策として必要な取組を抽出し、特別定額給付金については国が示した基準のとおりとし、市独自の給付を行うことは見送りました。
【木山2問目】
基準日4月27日の次の日、4月28日に市内で出産された方から当時のお話を聞くことができました。この場をお借りして、そのまま紹介させていただきます。妊娠中はコロナが本格的になってきており、精神的には不安な日々を過ごしておりました。妊婦や乳児への影響も明確にされていなかったので、何をするべきか、そもそも出産できるのか、何もかもが未知でした。また、妊婦健診は体調が悪くても原則1人で行かなければならず、立会いや面会も一切不可でした。私は今回2人目を出産しましたが、今回は夫と息子に出産を経験してもらいたく立会いを希望していましたが、一切禁止となり、非常にナーバスになりました。そして、出産数週間前に出産する予定の病院の他科でコロナ感染者が出てしまい、病院を変えることもできず、同じ病院内に感染者がいるのではと不安は募る一方でした。このタイミングでの妊娠、出産をうらんだほどです。また、産休中は保育園も自粛。妊娠中、お腹が痛かったため保育園に預けると、家で見てほしいと家庭保育を言い渡されました。入院するほどではないが体はきつく、大きなお腹を抱えながら、保育園に行けないストレスを抱えた息子の御飯の用意や遊び相手は相当こたえました。妊娠中、外出をしていなかったこともあり陣痛が来ず、来たときにはすぐ出産へ進みました。通常の4倍の出血をしたため絶対安静でした。点滴を打ち意識ももうろうとなりながら、誰とも面会できないので会話すらできず、よく1人で泣いていました。授乳室もコロナの影響で使用できず、同じ産後ママとも知り合えない環境でした。息子がNICUに入りましたが、家族は会えず私だけ帰宅。つらい思いをしました。
あと一番困ったのは、マスクをつくるためかガーゼが不足していたことです。結局、出産前にガーゼを買うことはできませんでした。おむつも何件か回ってやっと1つ入手できるほどの状態でした。コロナ禍であまりうろつきたくないのに、本当に必要な人が買えないのは困りました。同じ緊急事態宣言中なのに、4月27日までが基準日というのはおかしいと思います。支援センターも今では予約制になりましたが、当初は閉まっており何もできず、家にこもっている状態でした。今でも他市で基準日以降補助が出ると羨ましく、悲しくなります。茅ヶ崎市を子育てしやすいまちとして、緊急事態宣言中に出産した者のことを考えてほしい。いま一度子育て世代のことを考えていただきますよう、どうかよろしくお願いいたしますと、以上が令和2年4月28日に茅ヶ崎市内で出産されたお母さんからのお便りとなります。
当時、新生児や母体への感染リスクは明らかになっていませんでした。感染すれば、母親も新生児も家族全員が死んでしまうかもしれないという恐怖の中、精神的にも肉体的にも過度なストレスを受け、不安な日々を過ごされたことと思います。緊急事態宣言下では、医療従事者だけでなく、この時期に出産を迫られた御家族にとっても命がけだったことがよく分かります。こういった類いの特別定額給付金に関する問合せや要望等は市として把握しているのかについてお伺いします。
【福祉部長答弁】
本市においては、令和2年4月20日に閣議決定された新型コロナウイルス感染症緊急経済対策に基づき、市民の皆様に一刻も早く特別定額給付金を給付できるよう、庁内一丸となって作業を進めてまいりました。その中で、感染拡大防止の観点から、直接窓口で市民からの要望を拝聴する機会はあまりございませんでしたが、対象から外れた新生児を持つ親御さんよりメールなどで要望を頂戴しております。その要旨でございます。緊急事態宣言中に出産、実際買物に行けずに日々のネットスーパーの利用、大きな病院の感染リスクを避けるために個人病院での出産費用、人との接触を避けるためのタクシー利用など、コロナ禍で不要な費用が発生している。妊婦健診に行く際にもリスクがあり、憂鬱な毎日を過ごしている。大変な思いをしているにもかかわらず対象とならないことに不公平感を感じる。市独自の給付を含めた何らかの支援をお願いしたいなどでございます。以上でございます。
【木山3問目】
ただいま御答弁にもありましたように、不公平感を感じている方は確実にいらっしゃいます。執行部に問合せたところ、特別定額給付金の基準日である4月27日から緊急事態宣言が解除される5月末までに市内で出産された方は、およそではありますが、142名ほどいらっしゃいます。これほどにも命がけの経験をされた方々が市内に142名いらっしゃるんです。この議場での様子は、当事者であるお母さん方も御覧になっていると思いますが、ここで市長にお聞きしたいと思います。そのような非常につらい経験をされた方々の思い、願いを聞きどのように感じていらっしゃるのか、
他市がやっているのだからうちもやるべきだということではなく、市としてつらい思いをされた方々に歩み寄る姿勢を何らかの形で示すことが必要ではないでしょうか。
子供、子育てに関することを重点施策としている市長からぜひ御意見をお聞かせいただきたいと思います。
【企画部長答弁】
コロナ禍で出産された方が大変な苦労をなさったことは理解しており、市としても出生連絡票を元に連絡を取る際や、赤ちゃん訪問の際には様々な相談を受け、これまで以上に丁寧に対応してきたところでございます。御提案のありました市独自の施策としての給付事業を実施した場合には新たに給付対象となる方もいらっしゃいますが、基準日以降に生まれた方からは、依然として別に新たな基準日の設定についての御要望をいただくことが想像されるところでございます。このようなことから、現金給付の対象を拡大することに一定の効果があることは認識しておりますが、本市としましては、先ほどの市長答弁のとおり、緊急性や有効性を考慮し、より優先すべき取組に限りある財源を投入してまいりたいと考えております。以上でございます。
以上が一般質問の全容になります。
コロナ禍で皆大変な苦労をしましたが、新しく生まれてくる赤ちゃんへのリスクもはっきりしていない、生まれたらすぐ隔離、家族との面会もできない、マスクもガーゼもおむつもなかなか手に入らないなど、緊急事態宣言下で出産された方々の心労は計り知れません。
そんな方々へ、
他市と同じように10万円給付しろ!
ではなく、
何らかの形で寄り添うことが必要なのではないか?
と思い、質問しましたが市長自ら答弁することなくこの質問は終了しました。
せめて、「今後、緊急事態宣言が再び発出された場合は、おむつやガーゼなど新生児に対し優先的に支給していく」など、具体的な答弁が欲しかったです。
しかし、本当の要因はその答弁を引き出せなかった僕の議員としての力量不足に他なりません。
悔しいです、
必ず力付けます。
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